【随時更新】取引相場のない株式の評価に関する有識者会議まとめ|非上場株式の相続税評価見直しの動向
国税庁は2026年(令和8年)4月から、「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」を開催しています。非上場株式(自社株)の相続税・贈与税評価の見直しを検討する会議です。本ページでは、各回の概要と議論の流れを、国税庁の公表資料に基づいて整理しています。新しい回が開催されるたびに更新します。
※最終更新:2026年10月20日(第6回まで反映)。評価方法の改正内容や適用時期は、現時点で決まっていません。
会議の概要
- 開催のきっかけ:会計検査院の令和5年度決算検査報告(2024年11月)で、評価方式の間で評価額にかい離があること、配当還元方式の還元率(10%)が金利水準に比べて高いおそれがあることが指摘された
- 委員:13名(座長:佐藤英明 慶應義塾大学大学院教授)。オブザーバーは中小企業庁と全国商工会連合会
- 今後の方針:見直しは税制改正のプロセスを経て行うこととされ、第4回では「今秋を目途に方向性を示す」方針が示された
開催回ごとの概要
| 回 | 開催日 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 第1回 | 2026年4月20日 | 現行の問題点を確認。類似業種比準価額は純資産価額の約4分の1。評価額を圧縮するスキームの3類型を提示 |
| 第2回 | 2026年5月11日 | 税法上の「時価」、会社法、M&A実務の各立場から説明。M&Aでは「時価純資産+営業権」の方法が主流 |
| 第3回 | 2026年6月4日 | 日本商工会議所と日本税理士会連合会が事業承継への影響を説明。収益方式として残余利益モデルが紹介された |
| 第4回 | 2026年7月3日 | 国税庁が6つの論点を提示。評価方式の一本化と類似業種比準方式の廃止に賛成意見が多かったが、座長は「現時点で合意はない」と明言 |
| 第5回 | 2026年8月20日 | 残余利益方式を採用した場合のイメージを提示。会社規模による区分をなくして一本化し、類似業種比準方式は「存置困難ではないか」と問いかけた |
| 第6回 | 2026年9月16日 | 残余利益方式の具体案と、1,378社を対象とした試算を初めて提示。特定の評価会社を4類型に整理する案(議事要旨は公表待ち) |
議論の流れ(第6回時点)
- 問題の確認(第1回):評価方式の間のかい離と、評価額を圧縮するスキームの実態を確認
- 専門家からの説明(第2回・第3回):時価の考え方、会社法の裁判例、M&A実務、事業承継の現場、収益に基づく評価方法について説明
- 論点の整理(第4回):評価方式の一本化、類似業種比準方式の在り方、純資産価額方式・配当還元方式の位置付けを論点として提示
- 具体案の提示(第5回・第6回):残余利益方式を軸にした見直し案のイメージと試算を提示
第6回の資料では、純資産価額方式、還元率、配当還元方式は次回以降の論点とされています。
よくある質問
Q. 自社株の評価はいつから変わりますか?
A. 第6回の時点で、改正の内容や適用時期は決まっていません。国税庁は、見直しは税制改正のプロセスを経て行うとしています。
Q. 会議の資料はどこで確認できますか?
A. 国税庁ホームページの「研究会・懇談会等」で公表されています。
出典
- 国税庁「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」各回の資料・議事要旨
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